• Kei Tomoda

【B Corp②】B Corpになる ~認証基準とメリット~

更新日:10月25日


B Corpの認証基準


B Corpに認証されるためにまず必要となるのは、Web上で公開されているオンラインアセスメント「B Impact Assessment(Bインパクト・アセスメント)」で出題される200の質問で、従業員、コミュニティ、環境、ガバナンス、顧客の5分野における企業パフォーマンスを測定することです。

社会や環境に対して企業が与えるインパクトや、企業の透明性・説明責任について、未来の取り組みではなく、会社の現在地を測定する内容になっています。

所要時間は1〜3時間程度程度かと思われます。


たとえば・・・ ・従業員が財務データと業務コストにアクセスできるか? ・従業員の有休休暇・病気休暇などが補償されているか?働き方は柔軟か? ・従業員の学びの機会に対する、経済的なサポートの割合は?

・ボーナスを含む報酬額など、従業員間の賃金格差に目は向けられているか?

・就労の機会が制限されている人たちを雇用して、社会復帰を支援しているか?

・多様性・公平性、インクルージョン(包摂)に関する研修を実施しているか?

・業界における社会や環境基準の改善に向けて取り組みをおこなっているか? ・管理職における女性、マイノリティ、障害者、低所得コミュニティーなどの割合は?

・サプライヤーの責任を明記した公式な行動規範があるか。 ・企業における省エネ率は? ・企業で消費する再生可能エネルギーの割合は? ・事業で排出される廃棄物量を記録しているか?

・顧客とともにビジネスをつくるための公式なプロセスがあるか。

・商品やサービスのネガティブな影響を計測・管理・低減しているか。



さらに、質問への回答に加えて、あらゆるステークホルダーに対するインパクトを考慮して会社の意思決定が行われることが法的に求められ、企業の定款文書をB Corpの理念に沿った形に変更する必要あります。


認証を取得してからも、B Corpの理念に基づき不断の努力が必要です。

認定後は収益に応じた年会費をB Labに収める必要があるほか、自社のBインパクトレポートを提出し、自社の環境・社会パフォーマンスを一般に公開する必要があります。



B Corpになることのメリット


Point1 先駆的なグローバルコミュニティの一員になれる

価値観や問題意識を共有するグローバルコミュニティの一員であるという連帯感が、ビジネスをより良い社会をつくるために活用していこうというエネルギーをもたらします。

そして、ムーブメントが多様化し、世界的な問題がパーソナルなものとなっていけば、変化は加速します。


Point2 才能が集まり、従業員と強固な関係を築ける

ビジネスの意義を理解することで、従業員のモチベーションや主体性が高まります。

個人の価値観と勤める企業の価値観の整合性「ワークライフ・インテグレーション」を重視するミレニアム世代(いまや労働人口の約半分)にとっては、特に魅力的です。


Point3 信頼が増し、信用を構築できる

消費者はブランドの裏にあるストーリーに共感したい。

企業が、「何をするのか」ではなく、「なぜそれをするのか」が注目されています。

B Corpは、企業全体の姿を明らかにすることで、「グリーン」や「責任ある」といったあいまいなコンセプトを、計測可能で実体あるものに変えることができ、ブランドの信頼性、信用を築く上でも役に立ちます。


Point4 パフォーマンスを計測し、改善できる

企業全体の社会的・環境的パフォーマンスについて、そのインパクトを計測したり、同業他社と比較したり、サプライヤー選定の基準にしたり、CSR報告書のガイドとしたり、パフォーマンスを定量的に改善したりすることが可能になり、持続可能な方法でで公益性を企業のシステムに組み込むことができます。


Point5 企業のミッションを長期的に守れる

創業者の価値観や文化、プロセス、高い基準を制度化し、ミッション主導でありつづけることが法的に可能になります。


Point6 メディアに取り上げられ、認知が高まる

B Corpの取得は、カスタマーにとって、このブランドが自分の価値観に見合うものであるという裏付けになります。


 

B Corpは、株主だけでなく、従業員、コミュニティ、環境、顧客に対して価値を創出しているかが評価されます。

同業者と比較して「世界で一番」になることではなく、「世界にとって一番」になることを目指して競い合うようになれば、より公平な未来に向けて前進していると考えるのが、B Corpムーブメントであり、B Corpコミュニティです。

その一員として認められることのメリットが世界では認知されてきています。


B Lab日本事務局長の山崎正人氏いわく、「投資家はB Corpの評価結果を社会的インパクト投資に活用でき、投資先として社会的貢献度の高い企業を選択・発掘できる。」

投資を呼び込む手段としてもB Corp認証への注目は高まっています。



ビズデザイン大阪は、ビジネスで社会課題を解決し、社会を変革していくことを目指して、事業に取り組んできました。そして、企業が社会・環境へのインパクトと利益を両立させ、持続可能であることが最も大切であり、そのために何が必要とされるのかを絶えず考えてきました。

その意味で、B Corpの理念にとても共感し、B Corpを活用すれば事業改革が加速化・深化するのケースも多いと実感しています。


最初から認証を目指す必要はなく、優先的に取り組みたい項目からチャレンジすることも一つの手です。

B インパクトアセスメントをベンチマークツールとして活用し、少しずつできる範囲で、しかし息を長く、B Corp理念に沿った取り組みを進めて、自社と社会の変革を推進させたいという企業様は、ぜひ、はじめの一歩を検討していただきたいと思います。


弊社はこれまで、企業の経営理念だけではなく、実際に執務の支援も行ってきたので、B Corp担当部署と連携しながら、一緒に歩みを進めていくお手伝いも可能です。


その際には、国内外のB Corpの広がりや事例が参考になると思います。

次回コラムでは、世界におけるB Corpの広がりと日本の現状について紹介します。


【B Corp①】ビジネスでより良い社会を目指すアセスメント「B Corp」の概要 

【B Corp②】B Corpの認証基準とメリット ←今ここ

【B Corp③】世界におけるB Corpの広がりと日本の現状

【B Corp④】日本のB Corpの事例と今後の展望(前編)

【B Corp⑤】日本のB Corpの事例と今後の展望(後編)

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