• Kei Tomoda

【コラム】企業の生産性向上の「カギ」は、副業人材の活用にあり

更新日:6月2日

副業が昇進のポイントに


三井住友海上火災保険(株)では、出向や副業といった社外での業務の経験を、社員が昇進する際の評価ポイントとする、というニュース()があった。

いままでは、副業を始める理由として、コロナ禍による収入減や雇用不安、テレワークの浸透などを背景に始める人が多かったと思う。

一方で、副業へのチャレンジは、収入以外にも、本業では得られない視野とスキルを獲得でき、将来に向けたネットワークを構築できる「成長の場」という認識が着実に広まっている。

そのため、知的好奇心が旺盛で優秀な人材ほど副業をしていることが増えた。

副業を認める会社にとっても、副業人材によって多様な価値観がもたらされ、変革の推進が期待できることが認知されてきている。


その考えをさらに推し進めたのが三井住友海上の取り組みであるといえる。

副業を認めるか否かではなく、社員が社外で副業を経験することが、会社の企業風土の変革や事業革新に必要なのだという思考の転換は画期的だと思う。


記事にもあるが、社員の副業を認める際のデメリットとして優秀な人材の流出が挙げられる。

しかしながら、「(人材流出は)もうすでに起こっていることであり、逆にそうした人材にとって魅力的な会社にならないと生き残っていけない」という三井住友海上の考え方には、非常に共感する。


副業解禁のメリットについては、弊社の過去のブログ()でも詳しく書いた。



企業の生き残りには、多様な価値観を受け入れることが不可欠


これからの企業の生き残りに不可欠なのは、多様な価値観・センスを受け入れることだ。いわゆるダイバーシティ経営の推進である。これは、地域も同じことではある。


人口減少する成熟化社会において、多様化するニーズと見えてくる課題にいちはやく気づいて、新しい挑戦に取り組むことが、企業にも地域にも求められている。

既存の事業を継承していくだけの視点や、本業ありきの枠組みに縛られていては、何も新しいものは生み出せない。多様化するニーズに応えるためには、多様な人材が必要である。

その点において、社内の既存の価値観やしがらみから自由である副業人材を多いに活用していただきたい。


▼参考コラム 副業・兼業人材を積極的に受け入れるべき理由



都市部の大企業では、社内外で副業を認める企業も、副業をする人も増加している。

しかし、特に地方では、社員の副業を認めるか否かが検討されている段階で、外部の副業人材の受け入れを検討している企業は非常に少ない。

つまり、副業したい人材と、受け入れ企業との受給のバランスがとれていない


社内で副業を認めることと、社内に外部から副業人材を受け入れること。

社内に新しいスキルや考え方を取り込み、生産性を上げ、変化を加速させていくためにはこの両方が必要だ。


例えば、地方の企業の多くは人手不足に悩んでいる。

人手が足りないために、ICTの導入も進まず、生産性は一向に改善されない。

そこで、ICTの導入という課題に対して、外部から専門性の高い人材を受け入れることができれば、生産性は一気に向上するはずだ。


一方で、三井住友海上のように、社員の副業を認めることで得られるメリットも意識しておく必要がある。

副業可能ということは、社員の働きやすさに直結しており、社内に多様性・柔軟性を受け入れる土壌と文化を醸成するという点だ。


いままでと同じやり方では先がない世の中で、生き残りをかけてどうすればよいのか?

外部人材の活用を含めた多様性がカギとなるという意識がもてない経営者が多いのではないだろうか。


それとも、わかってはいるけど、どのように副業人材を活用すればよいのかわからずにいる中小企業や地方の経営者も多いのかもしれない。


副業人材の活用に向けて必要なこと


副業人材の活用を考えると、大事な点は、副業人材と受け入れ企業とのマッチングに尽きる。

もっと掘り下げると、「自社の課題」を明確にすることが最優先だ。

課題が見えると、必要となるスキルや知見も見えてくる。



地方がどのように副業人材を活用できるかについては、

TURNS Volume 49 『地方複業の時代』が非常に示唆に富む。


(※ 本誌では、本業の傍らでサイドワークとして行う「副業」ではなく、複数の仕事にパラレルで携わる「複業」に焦点を当てている。)


地方と(主に都市の)人材が複業でつながることで生まれる新しい可能性について特集されているのであるが、共通していることは、


複業人材同士(+地域)の交流や情報交換の意義と、

複業人材と受け入れ企業とのマッチングが重要であるという点である。


「複業」という新しい働き方に対するワクワクを共有する場。

新しい価値観で未来を創りたいという思いをもつ人と企業が、地域課題を共有し、手を組んで乗り越えようとする連帯感。

さらに、人手不足に悩む地方の企業にとっては、その存続という大きな課題の解決もはらむ。


一緒に企業・地域の課題を解決するのに、ミスマッチが生まれては双方にとって徒労である。


事業者がかかえる課題と、その解決策として副業人材がもつ選択肢をすりあわせるには、丁寧な対話が必要だ。

だが、副業人材が実際にプロジェクトを進めてみると、当初の事業者の想像とはかけ離れたものになることも多いという。


けれども、根底で「思い」を共有していれば、想定してない結果が新しい価値となり、イノベーションにつながるのである。



副業人材との出会いをイノベーションにつなげるために


副業人材とのミスマッチと一言にいっても、問題の起き方には2通りある。


一つ目は、受け入れ企業側の課題の特定化が不十分であるために、副業人材がもつスキルや思いが十分に活かせないケース。


二つ目は、マッチング後の課題解決のアプローチがうまくいかないケース。

これは、副業人材のもつ専門性とのミスマッチが問題なのではなく、どのようにプロジェクトを進めるかについて、プロジェクト・マネジメントの失敗に原因がある。


受入企業は、外部人材に丸投げするのではなく、外部人材が力を発揮しやすいように、地元や社内での調整をしたり、役割分担を明確にしたりといった環境整備が欠かせない。



地域の経営者と外部人材をつなぐコンシェルジュ


弊社は、イノベーションに必要な資源・人材・組織を、“見つけて”+”つないで”+”組み立てる”ことで、地方経済に関わり、地域の経営者に伴走してきた。

その実績から、イノベーションの種はその企業の既存の価値観の外にあると断言できる。


弊社が深く関わりをもつ石川県七尾市のような規模の地域では、「ヨソモノ」が客観的にアドバイスするよりも、実際に地域のなかに入って、人々と関係を築くことが大事だと実感した。

困っている経営者がいれば、話を丁寧に聴き、その事業の裏にあるストーリーまで理解した上で、サポートする or 一緒に歩んでいくことが求められる。

特に地方では、待っていては誰もやらない。 宣伝広告などより、実際に手間と労力をかける支援の検討が必要なのだ。


一度限りの副業人材の活用ではなく、スキルと思いをもった人材と末永く関係性を保ち、手を取り合ってイノベーションを起こしていくことができれば、地方副業の未来は明るい。



弊社は、適材適所なヒト・モノ・カネをみつけて補っていきながら、伴走者としてサポートができる。

必要であれば、一緒に新しい事業を創り出し、プレーヤーとして運営にも携わることもできる。


なにより私自身が、10年以上にわたり副業(私の場合はもはや何が本業かわからない複業であるが)を続けてきた当事者であり、また、副業人材と一緒に事業を創ってきた経営者でもある。



ビズデザイン大阪は、「経営者がやりたいこと」を丁寧にヒアリングし、外部副業人材との出会いとコミュニケーションをサポートし、一緒に事業革新を進めていくコンシェルジュでありたいと考えている。


企業の生産性向上の「カギ」となる副業人材の導入・活用にご関心のある経営者の方、ぜひお気軽にご相談ください。






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