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  • 執筆者の写真山中裕子

指揮者のいないオーケストラを見て感じたこと


以前、弊社設立7周年の際に、これからは会社を「箱」として活用していきたいと述べた。


会社はステークホルダーのものであり、弊社と関わってくださっているさまざまな方が集い、知恵や経験を共有して、より社会に役立つモノやコトを生み出していきたい、と。


それは以前から考えていたことだが、ちょうど昨年末にNHKで再放送された指揮者のいないオーケストラのドキュメンタリーには、非常に共感した。



指揮者のいない「第九」


指揮者のいない寄せ集めのオーケストラで演奏するのはベートーヴェンの「第九」。

指揮者がいれば、各奏者は指揮者の解釈を理解し、指揮者の指示に従って演奏することが最重要となる。

しかし、指揮者がいないと、各奏者は各自の解釈について、他の奏者と対話をし、どのような第九にするのか、合議を重ねていく必要がある。

今回の奏者たちは、さまざまな楽団から集まっているので様式や解釈もばらばら。

「第九」という何度も聴いたり弾いたりしている超有名な楽曲なのに、みんなで合わせると自分の思い通りの演奏にはならない。

そこで、奏者たちは他の奏者たちと徹底的にコミュニケーションをとり、演奏の方向性をあわせ、息をあわせていくのだ。


多様なバックグラウンドをもつ人たちが、一つの目標のために集まり、対等で丁寧なコミュニケーションを通して、多様性の中から共通の方向性を見出していく。

それは、自分の固定観念や経験知を解きほぐす圧倒的なプロセスでもある。

その結果として生み出された演奏は、オーケストラの新しい可能性を感じさせるものであった。


番組を通して感銘をうけた。

これはまさしく、ビジネスの世界でよく聞かれる自律型組織の強みでもあるからだ。


「自律型組織」とは


自律型組織とは、上司の指示を待つのではなく、組織内で共有する理念や目的を軸にメンバーが自ら考え行動し、協働しながら、企業活動を力強く推進しているような組織のことを指す。

経営環境がめまぐるしく変化している世の中で、変化への対応力に優れた組織づくりの重要性として注目されているのだ。

一方で、自分の成長や働きがいを求める働き手からも、自律的な働き方を望む声があがっている。


そして、自律的な組織で、自律的な働き方を実現している働き手は総じて、モチベーションが高く、良い成果を上げているといわれる。

(本コラムでの関連記事は、コチラ


会社のために(パーパスがしっかりしていれば、社会のためにとも言い換えられるはず)、

「やりたいことを自分たちの納得いくまで思いきりやれる」というのが、モチベーションになり、結果につながるのだ。


会社とは誰のものか?


「会社は誰のものか?」と問われたときに、「株主ではなく、ステークホルダーのものである」というのが持論だ。


ビズデザイン大阪としてクライアント様に対してコンサルティングを行う際も、弊社からトップダウンでアイデアを提案することはしないように心がけている。


事業に関わるさまざまな人が、それぞれの解釈や思いをざっくばらんに話すことができ、それを聴いて、自分のことも話して、対話していく場で、新しいこと(の萌芽)が生まれると考えている。


各自が明確な役割を与えられているオーケストラのようなやり方もあると思うが、弊社としては、その場の雰囲気やそれぞれの感性が臨機応変に掛け合っていくようなジャズのようなやり方を採用することが多いようにも感じる。

いずれにしても、大事にしていることは、

「自分たちのやりたいことが否定されることなく受け入れられ、何かしらの形で実現していけそう」

と思っていただくことだ。


そうした自律的な行動・思考があってこそ、当事者としてのモチベーションにつながり、社会の複雑性や変化に対応できる成果を生み出すことができると実感している。



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