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  • 執筆者の写真Kei Tomoda

能登半島地震からの学び~初期対応~


この度の能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。


当社はかねてから能登地域の経済活動と深いつながりがありました。

今回の震災については、1月1日の発災から4日後に七尾市の事業拠点に入り、災害直後の支援活動を行いました。

震災後、2か月を経過した今、その際に明らかになった初期対応の災害対策の課題について、書き記しておきたいと思います。



1.被害と対策の概要


● 能登半島(9市町)でも、七尾市以南(七尾市、志賀町、羽咋市、中能登町、宝達志水町)と奥能登(珠洲市、輪島市、能登町、穴水町)の状況は大きく異なった。

たとえば、七尾市は停電箇所が少なく、電気は問題なく使えた。ガスはプロパンガスなので、各家で使えた。一方で、断水が続いて生活用水の問題があり、発生後1週間後からは特に大きな問題となってきた。

ライフラインが遮断されたことにより、井戸水や浄化槽などの自立型資源が役に立った。


● 道路が修復されると物流が動くので、コンビニ・ホームセンター等のお店も開く。七尾市では発災から5日後ぐらいから店が開きだしていた。


電気・ガス・水のインフラをどのように確保するかが最優先。道路が破損すれば、水道・都市ガスは通らないことを前提に考える必要がある。


● 沿岸部と山間部の道路の破損状況が酷い。支援は基本的に陸路での想定なので、僻地の集落は孤立した。平時から空路、海路での支援も想定すべきである。

たとえば、民間のヘリコプターや船との連携が必要。日本には約700~700機の民間ヘリ(自家用含む)があるが、災害時に活用されていない。


● 基本的に発生から3日間は物資等の支援が届かない。水(飲み水、生活用水)、非常食等の備蓄が必要である。


避難所運営は地域差がとても大きい。普段の活動が活発でないところは機能しない。3日間物資が届かないという前提で活動すること。僻地などではさらに長い想定が必要になり、1週間くらいは必要。

 

ボランティアが泊まるところがない。客船に泊まらせる取り組みなど、陸だけで解決しようとしないのが大事なのに、陸のことしか考えていない

 


2.物資


● 3日間は物資が届かないことを想定するべきであり、その間の物資の備蓄が必要。道路環境が悪い場所(僻地)ほど、3日以上の災害物資の備蓄が必要。


● 公的(指定)避難所から民間避難所や自主避難の自宅へどのように物資を渡すか検討しておくべきである。行政は指定避難所のことしか想定にない。


● 支援物資は、水、食料の他にも衛生商品など多種多様なモノが次々に送られてくる。どこに何がどれだけあるか、常に把握しできている避難所が多い。倉庫業を経営している民間事業者で、商品の管理の仕事をしている人のノウハウなどが大いに活きるが、そういう人が現場にいることはほとんどない。



3.   避難所


● 公的避難所(市が指定する避難所)だけではキャパが足りない。民間企業と施設開放等の災害協定を結んでおくべきである。災害直後は避難が集中し、私設避難所がたくさんできいた。(神戸の震災でも公園にテント村ができた。)

避難所も含めて、非常時は公的機関だけで対応しようとしているが、民間の力を積極的に活用すべき。


● 衛生管理がとにかく大事。断水中はトイレの問題が大きく、仮設トイレなどの備蓄や提供の仕組みを準備しておくことが重要である。

生活用水や浄水システムの提供などについても同様。

また、トイレの後に小学校や体育館などに土足で入るので、衛生問題が発生していた。


● 寒さ対策や段ボールや断熱材などは必須。段ボールベットは災害救助法により公的資金で対応できるが、スペースに限りがる公民館などでは使えないケースも多い。一番汎用性が高いのは、折り畳みのマットレス。


● 避難所が大きければ、トイレも集中する。大きな指定避難所だけでなく、小さな町会ごとの避難所も検討しておく。


● 中山間地域や港町など小さな集落は孤立する可能性が大きい。脱出による避難も想定しておくべき。


 

4.   官民連携


● 民間企業等との災害支援の提携が大事。事前に結んでおくこと。

たとえば、民間会社の倉庫などを避難所や物資の拠点にすることも事前に検討できたはず。


● 能登空港は滑走路がダメになり、飛行機は使えないのでヘリコプターを想定すべきなのに、民間ヘリの稼働が少ない。ヘリコプターが離着陸できないような場所では、ドローンが有効だが、荷物は30kgまでで距離は1kmが限界。

地理的な条件を考慮して、民間ヘリやドローン会社との提携は必須。


● 企業とボランティア派遣などについて、事前に提携しておくのが望ましい。

たとえば、物資仕分けなどは倉庫会社や通販の物流拠点などのノウハウが活きるし、情報共有の仕組みなども企業が入ると前に進むことも多い。


● 仮設住宅は建設に時間がかかるため、賃貸住宅のオーナーと提携するなども検討できる。石川県ではアパマンショップが賃貸住宅オーナーと契約時に災害協定を結んでおり、災害時には無償提供の契約がある。


● 災害時の市役所の権限分掌の変更についても、平時からマニュアル化と訓練が必要である。災害部門の人員は平時は少ないため、そのままでは災害時に対応できない。

エース職員は企画や地方創生の部署などに多く在籍するため、その人員を再前線に配置換えできるように備えておくことが、初動を左右する。






七尾市のセカンドハウスは、約150年前の建物ですが、大工だった主が自ら建てたらしく、頑丈で構造自体に問題はありませんでした。

建物は無事でしたが、、食器棚が倒れて食器は粉々になりました。




災害直後の活動では、体力がある息子と一緒に、主に物資の仕分けと運搬などをお手伝いました。

したがって、ライフライン断絶下における避難・支援活動や、避難所運営・支援物資関連の課題が特に印象に残っています。


東日本大震災の教訓は全然活かされていないと感じた。


その後も継続的に能登入りして、大阪との二拠点生活を続けています。


これから長くかかる復旧・復興の過程で、ビズデザイン大阪としてできることは何か。

模索しながら、事業を続けていきたいを考えています。



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