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  • 執筆者の写真Kei Tomoda

【コラム】いま我が子に伝えたいこれからのキャリア論


新型コロナウイルスの世界的な広がりを受けて、多くの人の「働き方」が変化している。


子どもたちはこんな世の中で、これから大人になってゆく。

きっと我々が知らない未来が待っているに違いない。


”2040年頃、今の仕事の8割くらいが消滅する~「やる仕事」はどんどんなくなる~” と言われている。   まさに2021年現在から20年前、今当たり前にあるYahoo!やGoogle・Amazonといった大企業が出来た時代で、その当時今のように世界でTOP企業になるなんて想像もしなかったし、そもそも存在すら知られていなかっただろう。

つまり、世の中のトレンドは、だいたい20年周期くらいで変わっていっていると考えると、これからのキャリアは、20年先を見据えて考えていくくらいがちょうどいいのではないかと思う。


今普通に存在している仕事が、AIやロボット化の進展により、20年後にはもうないことを視野に入れておかねばならない。


家族の理解を得る方法:11年目の2拠点居住~働くところ住むところ~ で、「妻や子どもたちに対して、それぞれの決断を尊重しているし、私が決定権を持たないようにしている。」と書いた。 私は、子どもの意思決定権を放棄している。


「放棄」というといささか乱暴な印象を与えるかもしれないが、子どもが決定しようとしていることに干渉しない、と言えば雰囲気は伝わるだろうか。


我が家には2021年現在、中3の息子と中1の娘がいる。 息子は幼少より続けているスポーツがあり、高校受験を控えた今年、甲子園出場常連校からも声が掛かった。 光栄な話だが、息子はスポーツ推薦ではなく、受験して自分の学力でその高校に行くと言う。 これは息子が決めたことで、私は「決めたら教えて」と伝えたのみ。 もちろん何か意見を求められたら、私の意見は伝えるが、決定に関してはどちらかを勧めたり誘導したりは一切しない。 では、私が子どもの意思決定権を放棄しているのはなぜか。 子どもの進学先やこれからのキャリアを、親自身の感覚で決めるのはリスクだと思っているからだ。 時代の流行りの音楽やエンターテイメントを楽しみ、トレンドを掴んでいるのは若者であり、実際、彼ら彼女らが今の時代をどんどん変えていっている。 時代のトレンドのTOPを支えているのは、こういう若者たちである。 私自身、息子や娘の興味についていけていない感は否めず、彼ら彼女らから学ぶことは多い。K-POPしかり、TIKTOKしかり。


また、自己決定が所得や学歴よりも幸福度を高めるという調査結果もある。

詳しくは、以下をクリック。

なので、自分が納得した選択をすること、何よりも自己決定が大事だと考えている。


子供は親世代の価値観で生きていないので、何の先入観もない。 だから、新しいとか古いとかにとらわれず、自分にフィットするかどうかで、トレンドを感じ取っているように思う。 だから、素直にその時代に合ったものを、その子自身の感覚で選び取ることができるはずだ。 子供と子供決めた未来に関しては、私が口を出す必要もなければ、逆に誘導したり勧めたりすることこそリスクだと思っている。


それ以上に、年齢を重ねていくにつれ思考を変えることが難しくなるため、いつの間にか『世間知らず』になってしまっているかもしれない。


理解出来ないのは仕方がないにしても、知ろうとすること、学び認めようとする姿勢でいなければ、世の中とのズレが広がるばかりだ。

流行や新しいものを否定する、受け入れないということは、トレンドを感じられていないということだから。


そんな時代の風を感じられない大人が、今を生きる子どもたちの未来を適切に決められるはずがない、というのが私の意見。



今流行っていることを心地よく感じているなら、今はそれでいい。 だからと言って、新しい風に乗らないというのは危険だ。 時代に乗り遅れていくだけ。


今が良ければ、これからの未来も安定だ、という思考はもはやナンセンス。 10年後、20年後を見据えた決定をしなければ、将来の予測が困難な「VUCAの時代」は乗り越えられない。

それならば、まず大人たちが子供に出来ることは何かと言えば、『世界を広げる』『経験を増やす』ということだと思う。 経験値が上がると、選択肢が増える。 子供たちには、その経験を以て、見極めていってほしい。 時代と共に仕事は変わっていっている。 変わっていく、とは言いながらも、大事に思われながら、永遠に変わらない仕事もある。 全てが変わるわけではない。 何が変わって、何が変わらないのか。

何を変えて、何を変えない方がいいのか。

子供たちには、時代に沿うように変わっていく仕事、時代に合った職業を選択するために、見極める力と感じ選び取る感性をどんどん磨き上げていってほしいと思う。



戦後日本では、言われたことをやるだけの人間を量産してきた。

そこに意思決定はない。 こういった昭和が産んだ会社人間はもう古い。 それが悪いのではない。 そういう風になってきているだけなのだ。 かつて仕事=人生のすべてだった時代があった。 しかし、仕事は人生を彩る1つのパーツに過ぎないという価値観が主流になってきている今、自分で考え、時代の風を掴みとれる人こそが幸せな人生を送ることが出来る。

こんな生き方を、自分で切り拓くことが、これからのキャリア論=ライフデザイン論であると思う。

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