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  • 執筆者の写真Kei Tomoda

古民家を買うときに押さえておくべきことは?│~11年目の二拠点居住~働くところ住むところ~

更新日:2021年12月24日


コロナ禍で仕事のオンライン化が拡大したことで、「移住」と都会と田舎を行き来する暮らし方「二拠点居住」が注目されている。


やっぱり気になるお金の話【住居と暮らしのお金編】11年目の二拠点生活~働くところ住むところ~ で書いた通り、私は週3日程度の滞在のために家賃を払い続けるのは勿体無いと感じ、古民家を購入して、民泊(現在は、簡易宿泊所)を始めた。


古民家を購入、リフォーム、実際に生活している経験が参考になれば。 また、これから古民家購入を考えている人にはぜひ読んでもらいたい。

▼百年町家『佐野邸』 https://www.biz-design-osaka.com/sanotei






古民家を住居に

移住や二拠点居住を考えたとき、まず思い浮かべるのは生活の基盤である『家』だろう。 現地での住まいをどうするかは特に重要な検討事項だと思う。 それぞれこだわりや価値観のある中で、『古民家』を住まいとして、または事業拠点として希望する人も増えてきているよう。 実際に古民家の購入を希望する人に対して、古民家の数が足りないと言われるほど古民家の需要は高まっている。


【古民家の定義】
日本の建築が大きな転換期を迎えた1950年(昭和25年)よりも前に、木材を組み合わせる日本伝統の工法で建てられた建築物を古民家と呼ぶそうだ。


古民家を生かして何かを始めたい


古民家は住居としてでなく商業用として活用することも可能である。 昔ながらの日本の風景を堪能できる古民家の特長を活かして、カフェやギャラリーなど新たな事業を始める例も多い。

私は古民家を宿泊業として商業利用している。



古民家活用で日本の伝統的な価値を守っていきたい


古民家は、ロケーションや風土に根付いた古民家は、その存在自体が美しい。 古民家を含めたその土地の歴史と景観こそ、丸ごと日本らしさを体現していると思う。

古民家の活用は、昔から受け継がれてきた地域独自の伝統や建築技術を残していくことに繋がると言える。


家賃が勿体ないし・・・という思いもあったが、古民家を活用することで”日本らしさを色濃く持ち合わせているものを、ちゃんと守り育てて行きたい”という思いが強い。 日本の文化的歴史的資産とも言える古民家を後世に伝えていくことは大事。


古民家が好き、というのは日本人のDNAなのか、木のぬくもりなのか、リラックスする・ほっとする感じがする。

そこにいる心地よさとか気持ちは大事にしたい、と思う。

そういったことも含めて古き良き日本の経年価値を守っていきたいとも思う。


『Time is money(タイム イズ マネー)』より 『Time is more than money(タイム イズ モアザン マネー)』


「タイム・イズ・マネー」という言葉はみんな聞いたことがあるだろう。

しかし、どんなに努力しても増やすことが絶対に不可能なものは時間であり、長い年月の間そこにあり続けたという価値とは、実はお金以上のもの。

つまり「タイム・イズ・モアザン・マネー」を私は大事にしている。 「時間こそ価値」。


想像してみて欲しい。

全財産投げ出しても20歳代には戻れない。 お金と時間どちらが貴重だろうか。


その建物が150年間そこにあり続けてきた150年の重み、150年という年月に価値がある。

古民家購入の経緯

先述した通り、七尾市での仕事のため、当時週3日程度七尾市のウイークリーマンションに滞在していた。 家賃を払い続けるのは勿体ないと感じていたころ、古民家を購入しないか、という話をいただき、実際に気に入ったため購入。 民泊を始めたのが経緯だ。 実は「古民家を買いませんか?」と声をかけてくれたのは、七尾市の友人で、その友人のお父さんと古民家の持ち主が友人だったから。 その友人の紹介ということ、またその古民家の持ち主の方が信頼できると感じ、購入を決めた。


購入した古民家の物件情報を公開!

 

 ■古民家の状態は?  →既にリフォームされていて、すぐに住める状態  ■広さは?  →112.0㎡  ■築年数は?  →前の持ち主から築150年以上、と聞いています  ■立地は?  →本当に住宅街の中、中心街からはちょっと離れていて駅から徒歩12分  

 ■ずばり!購入価格は?  →600万円です  ■購入代金以外にかかったお金は?  →仲介手数料  →電気工事…昔の家なので、電気の容量を上げるアンペア変更工事を行い、コンセント増設

 →消防設備…火災報知器16個設置と誘導灯(区切られた部屋には1つ火災報知器が必要)

消防設備は宿泊業に必要なの設備のため、住居として利用する場合は不要。 これで合計100万円ほどかかっている。


■予想外だったことは?

 →佐野邸には、坪庭があり、その手入れがちょっと大変。マメな人なら問題なし。  →長屋だからか、海に近いからか、湿度が高く、ほっておくと布団などにカビが、、、 24時間除湿機を4台追加購入。24万円(涙  


■住み心地は?  →実際古民家は寒い。でも夏は涼しくて快適。昔の木造の建物なので隙間風が・・・ ■大変なことは?  →管理が大変。自分が管理できないなら管理出来る人がいる方が望ましい。   特に佐野邸は広さがある分、掃除がなかなか大変。   古民家は大きいものが多いので、メンテナンスを考えておいた方がよいかも。

古民家を購入する上で大事なこと


いくら新築を買うよりは安いからと言って、古い家を買うのは勇気がいる決断だ。 だからこそ、古民家そのものも大事な判断材料ではあるが、一番大事なのは信頼できる相手から購入するということ。

どれだけその古民家が魅力的で気に入ったとしても、 最後にはその土地に住む人と人との繋がりが大切だ。


売主の雰囲気や人柄に惹かれる部分があるといい。 その古民家と共にその土地で暮らしてきた人だから。


内覧会を実施 


民泊の営業開始前に、百年町家「佐野邸」では内覧会を行った。 内覧会を開催しますとチラシを配り、事前に町内会長には挨拶に伺った。


ご近所の方を中心に20人以上お越しいただいて、住宅街に民泊が出来ることで、不安や不便をおかけしないように、ルールを説明。


以前の持ち主にも来ていただき、その方から地域のみなさんへ紹介してもらう形で、ごあいさつさせていただいた。 おかげで地域の皆さんに顔を憶えてもらえ、地域のコミュニティの仲間入りの一歩が踏み出せた。

私の百年町家「佐野邸」への思いや考え方を伝え共有することが出来たと思う。



▼その時の様子は北國新聞で紹介されました 百年町家佐野邸、北國新聞に掲載!


現在は、民泊ではなく、百年町家「佐野邸」は簡易宿泊所として営業を継続している。




冬は寒いし、隙間風は吹くし、管理も大変だが・・・ 古民家に帰ると、ほっとする。 そんな心地よさを持つ古民家がもっと活用され、その価値を次世代へつないでいけたらと思う。 古民家、いいですよ!



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